古いピアノに ただひたすら 音が良くなる 作業だけを施し 販売するのです。
余計なことはせず、 無駄なコストを省き、いい音を安く! 普通のピアノ再生とは逆の考え。
もっと適切な(当たり障りのない)表現はないものかと考えてはみたのですが・・・、
思いつかないのでこれで押し通すことにします。
「ボロだけど、音はいいんだよね!」というコンセプト。 始めたいと思います。
外装はそのまんまです。 傷 直しません。 ペダル磨きません。 基本、まんまです。
弦を張り替え、ハンマーも交換するでしょう。 大変なので普通はしないけど、 でないと
「音はいいんだよね!」 とは言ってもらえないので。 見た目は良くないけれど・・・これでいいのだ。
サンゴーでもヨンパーでもなくね・・・男性的な 太い 強い 音なんだ・・・と・
もう四半世紀も昔のこと、修理のことがまだよくわからなかった私は よなよなビールを抱えては師匠の工房を訪ねていました。
そう・・・酔わせて色々聞き出そうという魂胆!
ふだんはスタインウェイやらフルコンやら凄いピアノばっかり直している師匠が未熟な私のためにアップライトの話題に及んでくれたのが冒頭のケッパー
ケッパーはカワイのK8という、まだペダルが2本しかない頃の古いアップライトピアノで
私だけではないと思うのですが、ポンコツピアノの代名詞的な認識を持っていたので、とても意外で、この言葉が頭の隅にずっと残っていました。
ちなみにサンゴー、ヨンパーはK8と同年代のカワイK35 K48のことで共にK8より高額機種のフルサイズアップライトピアノです。
結構長く製造された機種で、脚柱と妻土台が中空の鉄製なのが許せないのですが、
1960年代初期までに製造された個体は、すべてが木製だという認識は持っていました。
じっくり音を聞いてみると、まずこの状態の良さに驚きます。
保管状態が良かったのか、調律師の管理がよかったのか、全て発音しタッチの違和感もありません。
この辺のピアノに共通する調律時に音を聞き取りにくそうな感じ、というか1本のずつの弦の音が真っ直ぐでない
というのはあるんですが、。
それでいて歯切れのいい感じがあり、何というか...ハスキーな音色かな?
それは弦やハンマーの劣化でしゃがれ声的な印象を受けるのではなく、このピアノ自体が持っている音色ですね。
もしかしたらこれを男性的いや そうだ!男声的と表現されたのかもしれません。いや
そうとこの現状を活かし、できるだけ価格を抑えるという方針で行きたいと思います。
ハンマーヘッドのみ交換して整調整音という作業内容
K8の引取経費+パーツ代+作業料 140,000円で販売いたします。
「細かいことは気にしねえ!」という体育会系のプレーヤー様 おひとついかがでしょうか?
「ボロだけど音はいいんだよね」という決め台詞をお聞かせ頂けたら幸せです。